親戚や会社の上司に日頃の感謝をちゃんと伝えていますか?
お中元は、7月ごろの期間に、日頃からお世話になっている方へ感謝の気持ちを込めたお礼を贈るものです。本来であれば手渡しで贈るのが正式なマナーですが、近年では配送でのお中元が主流となっています。
手渡しでのマナー、配送でのマナーを今一度確認して、失礼のないお中元を贈りたいですよね。
そこで今回は今更聞けばない!お中元の正しいマナーについて解説していきます。
マナーは相手への敬意の表れです。より喜ばれるお中元を目指しましょう!
♦︎正式なマナーは手渡し♦︎
前述した通り、お中元の正式なマナーは「手渡し」です。これは、お中元の起源が古代の中国の祭日であるからです。当然、古代には車はおろか配送サービスといった文化もないので当然ですね。つまり配送でお中元を贈るという手段は決してマナー違反というわけではありません。受け取る側にも日程や時間の調整などが必要になる場合もあります。先方の都合を確認した上で、直接手渡しを行うか、配送サービスを使うか等使い分けるといいでしょう。どちらの手段を選んだとしても、相手を思いやる心や敬意、感謝の気持ちをしっかりと伝えることが大切です。
♦︎お中元を贈る時期♦︎
お中元を贈る時期として広く知られるのが7月初旬〜7月15日ごろですが、北陸や九州では7月中旬〜8月15日ごろまでがお中元を贈る時期とする地域もあります。これはお中元の起源となった「お盆」の時期が地域によって異なるからです。贈る相手の地域に合わせた時期をあらかじめ調べておきましょう。
・お中元の時期を過ぎてしまったら?
お中元の品を手元に用意したのに先方のお中元の時期を過ぎてしまっていた場合、「暑中見舞い」として贈ることも可能です。立秋(8/7)までを暑中見舞い、そこから残暑見舞いと名称が変わります。どちらも、暑い時期を無事に過ごしているか/無事にすごせたか、近況や健康を伺うものなのでお中元の時期を逃してしまったとしても、のしの内容を書き換えるだけで対応が可能です。
・実は!立場によってのしの内容が異なる「〇〇見舞い」
ご紹介した「〇〇見舞い」ですが、目上の相手へ贈る際には「〇〇御伺い」と、のしに書きましょう。“見舞い”という言葉は目上の相手へ使うと失礼にあたります。
♦︎お中元の手渡しのマナー♦︎
では実際に手渡しする際にはどのようなことに気をつけたら良いのか確認していきましょう。
・事前に伺うことを連絡しておく
当然ではありますが、事前連絡なしに突然相手宅へ訪問するのは失礼です。また、相手が不在の可能性や、時間の都合が悪い場合もあります。一度伺っても良いかをしっかりと相手へ確認してから訪問しましょう。
・品物の状態を綺麗に保つために
配送であれば必要ありませが、手渡しの場合は風呂敷や紙袋などに包んで持参することが必要です。また、包装紙でラッピングされた品物のその更に上から「外のし」にして、表書き(御中元)を書きましょう。
・手渡しの正しい手順
【室内へ通された場合】
①室内に通されたら「時間を設けてくれたこと」に対してまず感謝の言葉を述べましょう。
②品物に傷や汚れがないか確認したら「お気に召すと幸いです」などの感謝の気持ちが伝わるような言葉を添えながら渡しましょう。
【玄関先で渡す場合】
①玄関先で渡す場合は、風呂敷もしくは紙袋から取り出し、同じく感謝のきもちが伝わるような言葉を添えながら渡しましょう。
②相手宅へ訪問した際には風呂敷や紙袋は相手が受け取っても邪魔になってしまうので、持ち帰りましょう。
【外出先で渡す場合】
②「紙袋のまま失礼します」などの言葉を添えて渡すと、より丁寧です。
♦︎お中元の郵送のマナー♦︎
直接顔を合わせなくても気をつけるべきマナーがあります。ではどのような事に気をつけたら良いのか確認していきましょう。
・送り状を送る
送り状とは、手渡しした場合の「挨拶」です。もし、あなたがお中元を受け取る際に、挨拶をされないまま突然品物を手渡されたら失礼な人だな!とびっくりする事でしょう。それと同じように送り状には「相手が変わりないか体調を伺う気遣い」「日頃お世話になっている感謝の念」「いつ頃品物が届くかの知らせ」など、品物自体と同じように重要なものです。同時に相手の手元に届くものではないので、お中元と送り状は二つで一つのセットだという事は馴染みがない方も少なくはないでしょうが、必ず必要なため準備をしておきましょう。
・内のしを使う
内のしとは、郵送中にのし紙が破れたり、汚れたりしないように、包装紙の内側にかけられるのしのことです。表書きが包装紙で隠れるため、控えめで奥ゆかしい気持ちも秘められています。
♦︎まとめ♦︎
このようにお中元には相手を気遣う「マナー」があり、それらには全て理由があります。もし仮に相手がマナーに詳しくない人物だったとしても相手を思いやる心はきっとつたわる事でしょう。ぜひ今年はお中元を感謝を伝えたい方へ贈ってみてはいかがでしょうか?